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あの山頭火の生みの親が始めた新しいラーメン
ラーメンで有名な旭川。旭川ラーメンといえば醤油なのですが、今回ご紹介するのは、一風変わった個性的なラーメンのお店です。
そのラーメン店というのが、こちらの「あさめし前田本舗」です。旭川駅から徒歩3分くらいと非常にアクセスの良い場所にあります。
暖簾には「あさめし前田本舗」ありますが、看板には「山頭火」とあります。「山頭火」といえば、日本全国、さらには海外にも多数のお店がある有名店。どちらのお店なのか迷ってしまいますよね。
このカラクリは、「あさめし前田本舗」が、「山頭火」の創業者のお店で、以前は別の場所に店舗がありましたが、「山頭火」のリニューアルにより、以前「山頭火」だったこちらに移転したというわけなんです。そのため、「山頭火」時代の看板が残っているんですね。
「あさめし前田本舗」のすぐ近くにあるリニューアルした「山頭火」の店舗はこちら。間違えて入店する方がたくさんいるので、お気をつけくださいね。
「あさめし前田本舗」にいざ入店
店内は、「山頭火」の時の内装をそのまま生かしたつくり。カウンター席とテーブル席があり、BGMとしてジャズが流れています。
旭川のラーメン店のなかでも、ここは観光客が少ないお店。店主と会話を楽しむ常連さんも多く、穏やかなムードが漂っています。
醤油ラーメンや塩ラーメンといったラーメンの他に、麺にそばを使用した「そばラーメン」など、個性的なメニューがズラリと並んでいます。旭川では珍しいつけ麺の種類も豊富。
変わったメニューの理由は、店主が考案した新しいラーメンを提供する実験的なお店だからなのです。
店主は、「山頭火」のメニューを考案した方ですので、ここで食べるラーメンへの期待も高まります。
夏季限定 冷やしラーメンの鮮やかな盛り付けに感動
今日いただくのは、夏季限定のメニュー「冷しラーメン」(900円)です。
これが1日限定3食の「冷しラーメン」です。大きなお皿に麺と具材が別で盛られています。冷し中華の常識を覆す美しい盛り付け。テーブルに運ばれた瞬間に心踊ります。
卵、ハム、キュウリといった定番の具材の他に、甘く炒めた油揚げ、天かす、刻み海苔やカニカマなどの独自の具材がたくさん。
醤油の味が効いたタレで、麺と様々な具材との味わいのハーモニーを楽しみます。
全体に絶妙に油が絡んでいますが、タレと酢が別添えでついてきます。好みで味を調整しながら食べるのも楽しいところです。
このラーメンは期間限定で、さらに1日3食のみと貴重なメニュー。この冷しラーメンを食べると、北海道の短い夏が来たんだなとひしひしと感じます。
「あさめし前田本舗」のラーメンには、お腹いっぱいになってほしいとの気持ちから、俵形の小さなおにぎりとお新香がついています。こういったところに、店主のこだわりが詰まっているんですよね。
細かなところまで、店主のラーメンへの思いが詰まった「あさめし前田本舗」。昼のみの営業であり、知る人ぞ知るお店でもあるので、他とは違う旭川ラーメンが食べたいという方にぜひ。
○お店の情報○
*お店の情報は執筆時点のため、変更されている場合がございます。ご来店の際は必ず事前にご自身でお確かめください。
店舗名 | あさめし前田本舗 |
住所 | 北海道旭川市1条通8丁目348-6 Google Mapを見る |
営業時間 | 10:00 am – 3:00 pm |
定休日 | 木曜日 |
1983年北海道旭川生まれ。高校までを旭川で過ごし、その後は東京へ。
出版社勤務のち編集ライターとして活動。カフェや飲食店の取材で、多彩なお店を巡る。
2016年に旭川へUターン。宿泊×編集事務所「あさひかわ編集室」、小さな土産物店「BAITEN」を主宰。古いものと渋い喫茶店が好き。
Instagram:@editasahikawa