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Basho tripで予約ができる体験アクティビティに実際に参加して、ガイドさんにインタビューをしてみようというBasho Guide(バショウガイド)。
今回は札幌で人気のそば打ち体験に行ってみました。
今回体験したアクティビティ
こちらのガイド様のその他のプラン
今回お世話になったガイド様
札幌そば打ち体験:喜香庵(きこうあん) 店主 阿岸様
サラリーマンを経て、そば打ち職人の元で修行し、地元である札幌でお店を営む阿岸さん。
今回そば打ちを教えてくれるのは、札幌で20年あまり手打ちそばを提供する「喜香庵(きこうあん)」の店主の阿岸さんです。
職人さんなので、ちょっと気難しいのかな…と思っていたのですが、こちらの阿岸さんは、とても優しいお人柄の持ち主。
作業中に何度も話しかけましたが、にこやかに対応してくれ、旅行の話などの世間話にも花が咲きました。
英会話もできる方なので、外国人の参加も大歓迎です。
地元 札幌の人にも長く愛される名店で楽しめるそば打ち体験
まずはそば打ちのお手本を見せてもらうところからスタート
こちらでのそば打ちは、まず阿岸さんがそば打ちを実演してくれた後に、阿岸さんの丁寧な指導のもと、そば打ち体験ができるというものです。
華麗な職人の手さばきを見れるのは貴重…!
阿岸さんが実演してくれたそば打ちは、およそ1kg(10人前)で、10分ほどで出来上がり。その華麗な手さばきに圧倒されてしまいます。
包丁でそばを切り分ける時の、トン、トン、という小気味良いリズムとともに、あっという間にそばが切り分けられました。
いよいよそば打ち体験スタート
さて、実演のあとは、いよいよそば打ち体験です。
水がまんべんなく混ざるように、指先で粉と水を混ぜ合わせます。
まず、そば粉と小麦粉を水で混ぜ合わせます。均等になるように、指先だけを使って混ぜていくのですが、微妙な力加減が必要です。そばをこねている最中は、そば粉の良い香りがふわんと漂っています。
粉をまとめて練った後に、丸くまとめます。
そして、そばをまとめて練ります。中腰の姿勢でぐっと力をこめて生地を練るのですが、思っていたより力が必要だなと感じました。
まとめた生地をこね棒を使って薄くのします。
その後は、まとめた生地をこね棒でのしていくのですが、薄く均等にのすのが、これまた難しい……。阿岸さんがここをのすといいよと指導してくれます。
さらに、薄く薄くのしていきます。綺麗に均等な厚みになっています。
薄くのしたそばをたたみ、太さが均一になるように切り分けます。
生地を折りたたみ、包丁で切り分けます。数ミリの違いでそばの太さが変わってきてしまうので、慎重に作業をしていきます。
阿岸さんはトントンと切り分けるのですが、やはりそう上手くはいきません。大きな包丁を片手に、おそるおそるそばを切り分けます。
左のそば:ライター ナガソ 右のそば:阿岸さん
阿岸さんのそばは均等の太さで美しいのに比べ、わたしのそばは全体的に太く、おまけに太さがバラバラです。
体験した感想は、阿岸さんが、ささっとやっているのを見て、そば打ちって簡単なのかな……と思ってしまったのですが、実際に体験してみると、どの作業も微妙な力加減が必要で、とても難しい!
けれど、体全体を使ってそば生地をこねたりまとめたりするという作業も切り分けも非常に楽しく、次こそは、もっと細く綺麗にそばを切りたい……!!
またぜひとも体験してみたいなと思いました。
そば打ち体験で使う道具1つ1つにこだわりが
また、体験では阿岸さんが実際に使用している道具を使用することができます。大きなこね鉢に、まな板、そば切り包丁……。見たことのない道具に心が躍ります。
職人の手さばきを間近に見つつ、プロの道具に触れるというのがとても貴重な体験でした。
木曽の漆職人が手がけたという大きなこね鉢。
そば切りのための大きな包丁。ずっしりと重みがあります。
体験後には、阿岸さんがわたしが打ったそばを茹でてくれます。本カツオや真コンブを使用したつけ汁は、化学調味料不使用。薬味のわさびも本わさびをすりおろしたもので、食材は無農薬、有機栽培を主に使用するこだわりよう。
阿岸さんが真摯にそばと向き合っていることがわかります。
少し太くなってしまいましたが……。自分で打ったそばは、格別の美味しさです!
二八そばは、そばの香りが漂うなかに、つるんとした喉越しと、しっかりと弾力が楽しめる味わい。打ち立てで茹でたて、それも自分で打ったそばということで、ますます美味しく感じてしまいます。
体験後、ガイド様にお話を伺いました
そば屋を始めたのは、個人の力でできることで仕事がしたかったから
それでは、阿岸さんにお話を伺いました。
そば打ち、とても難しかったです……。
「私も20年以上そば打ちをしていますが、すごく上手くできた日とそうでない日があります。でも、そこを平均して美味しくするのがプロの仕事ですからね。」
そば打ち体験は、どういったお客さんが多いのでしょうか?
「英語対応しているので、アジアやヨーロッパなどの外国人や、札幌市在住でそば打ちをしたいという主婦の方など幅広い人が訪れています。午前中はそば打ちのみですが、夕方からのツアーは、そば会席コースと日本酒の飲み比べもできるので、外国人にとても人気ですね。」
阿岸さんが、そば店を営むようになったきっかけってあるのでしょうか?
「サラリーマンとして働いていたこともあったけれど、大企業だからということではなく、個人の力でできることで仕事がしたいと思ってね。そばはもともと好きだったし、自分の技術を高めていくという世界になる。そういうことがやりたかったんですよね。」
どういったこだわりがそばにありますか?
「江戸時代から伝わる一番美味しい配合だといわれる二八蕎麦にして、そば粉に対して二割の小麦粉を混ぜています。そばは、産地によって味や粘り、香りが変わるので、いろいろな産地のものを契約農家から直接仕入れ、その日に使用する分だけのそばを石臼でひいています」。
店内には石臼があり、挽きたての新鮮なそばが味わえるんです。
食材にこだわるのはもちろん、そば職人として丁寧でまっとうな仕事がしたいと語ってくれた阿岸さん。
「喜香庵」は、この場所でお店をかまえて20年あまり。従業員は奥さんと息子さんという家族経営ならではの温もりがあります。そばについていろいろと訪ねたわたしに、丁寧に答えてくれる阿岸さんの優しさも加わり、ますますそばが好きになってしまう時間でした。
そばが好きという人はもちろん、食文化に興味がある人にはぜひともオススメしたい体験です!
ライター:ナガソクミコ
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